オタモイ海岸の幻の映像・発見!オタモイ遊園地の姿がそこに。

幻の遊園地・オタモイ海岸

4/26、イチオシで小樽市にあった幻の遊園地・オタモイ海岸の映像が
今年2月に発見されたという特集をやっていました。

映像の一部はYouTubeにもアップされています。実際は11分弱なのでもっと長いですね。

オタモイ海岸は私も訪れたことがあり、跡地が遊歩道になっていたので
景観を楽しみながら門などをくぐって海岸まで降りていったことがあります。

景色は綺麗で本当に気持ちがいいんですが・・・、
遊歩道のすぐ脇は断崖絶壁なのでかなり恐怖感もありました^^;

※オタモイ海岸は平成18年の土砂崩れにより現在も立入禁止になっています。
直接、遊歩道を歩いたりすることはできません。

そんな素敵な(恐怖の?)断崖絶壁に竜宮城のような遊園地が広がっていたというのは、
なかなか想像できなかったのですが、
今回は映像が発見されたということで期待して番組を見ました。

小樽市オタモイ海岸。

今から60年ほど前、オタモイ海岸には遊園地がありました。
今残っているのは、門や階段のみ。
多い時で1日に千人以上の人が訪れた人気の遊園地だったそうです。

オタモイ遊園地は小樽の絶景を活かそうと小樽市内で料亭蛇の目の主である
加藤秋四郎さんが建設したもので、建設費は不明ですが当時のお金で35万円、
現在で言えば、およそ20億円をかけたという説があるんだそう。

断崖絶壁の上には料亭があり、そこは竜宮城をイメージして作られ竜宮閣と
名付けられていました。

今回イチオシで紹介された映像フィルムは今年2月に札幌市内の住宅で
偶然発見されたんだそうで、撮影したのは菱昌七さんという方で
映像は10分47秒にも渡っているそう。

昭和11年頃に撮影されたもので、まさに今から77年も前の映像とみられています。
現在は小樽市の博物館で保存されているそうです。

小樽市総合博物館の山本侑奈さんは、
「最初見たときはすごいなと思いました。写真や絵葉書しかなかったので
こういう動いているキレイなものが寄贈されたのはスゴイなと思いましたね。」
と言っていました。

オタモイ遊園地は日中戦争と太平洋戦争のため閉鎖され、実質数年間しか
営業できなかったんですね、知りませんでした。

オタモイ遊園地について当時を伝える資料は多くなく、さらに土砂崩れや大雪などに
よって次々に建物が壊れていったため園内すべての施設が記録された映像は
初めてなんだそうですよ。

映像が発見されたことで、これまで分からなかったことも分かるようになりました。

今までは料亭・竜宮閣の外観は絵などでは伝えられていましたが、
屋内がどうなっていたかが全く分かっていませんでした。

ですが、今回発見された映像には中の様子が少しではありますが映っていたため、
それが少し分かりました。

また、どんな遊園地といってもどんな遊具で遊んでいたのか分かっていませんでしたが、
シーソーや滑り台・木馬やブランコといったものが確認できました。

遊びに来ている人たちは、大人たちは着物姿で男性も女性もストローハットのようなものを
被っていて、子どもたちは半袖シャツに短パンやスカートと言った感じの服装でした。

結構お金持ちの方々が遊びに来ていたんでしょうね。

小学生の頃に行ったことがあるという大竹田鶴子(タヅコ)さん(87)は、
竜宮閣でカレーライスを食べたことがあるんだそう。
芸者さんもいてレストランみたいなところもあって、素晴らしい所だったと語りました。
他にも竜宮閣で食事をしたことがある方がいて、オムライスや味噌おでん・
サイダーみたいなものがあったと言っていました。

大雪や土砂崩れの影響があったにせよ、結果的にオタモイ遊園地は
なぜなくなってしまったのか。これは知っている人も多いでしょう。

終戦を迎え、市民が待ち望んでいたオタモイ遊園地の営業再開の2日前、
断崖絶壁にあった竜宮閣が原因不明の火災で炎上。
火の手は海風に煽られ瞬く間に燃え広がり竜宮閣と周辺を焼き尽くしてしまいました。

そして竜宮閣は全焼し、その姿を消しました。
見てみたかったなぁ。竜宮閣・・・。
かえすがえすも残念です。素晴らしい眺めで、まさに竜宮城のようだったでしょうね。

映像を見逃した!という方は、是非とも古に思いを馳せながら映像を見に、
小樽市総合博物館・運河館へ足を運んでみては?
私も折を見て訪れたいです。

小樽市総合博物館 運河館
〒047-0031
住所:小樽市色内2丁目1番20号
電話:0134-22-1258